怖い話登録数18393話
恐怖感アップダークモード
(0件)
▼コンテンツには広告が含まれています
✕
下宿先の恐怖体験
お気に入り
953
28
0
中編3分
集英社の春マン!!2024開催中
ジャンプの漫画が50%ポイント還元!さらに期間限定で無料で読める人気作品もあります。詳細はこちら
コピー
「下宿先の恐怖体験」の朗読動画を探しています。YouTubeでこの話の朗読動画を見つけたらぜひ投稿していってください。
※YouTubeのURL必須
開始時間
00時間00分00秒
投稿する
大学生になって、 最初から一人暮らしはきついので下宿にすると言った時、 率先して下宿選びを手伝ってくれたじいちゃん(今は故人)の 若き日の体験談。 昭和2X年のこと。 18歳のじいちゃんは父親と衝突して、 故郷を飛び出し単身上京したが、 勤め先で訛りをさんざん馬鹿にされ、 傷心の日々を送っていた。 じいちゃんが入った下宿屋には、 同じような若者が大勢いた。 そんなじいちゃん達の母親代わりとなったのは、 下宿屋のおばちゃんだった。 『お祖師さま』の熱心な信徒さん (じいちゃんにはそう見えた)だったそうで、 そんなこともあってか、 孤独なじいちゃんたちに何くれと無く世話を焼いてくれた。 そんなある日のこと、 おばちゃんが妙に熱っぽい目つきで じいちゃんに言った。 「日曜にちょっとした寄り合いがあるんだけど、 あんた一緒についてきてくれる?」 じいちゃんは面倒臭かったが、 暇だったので同行すると、 集会所のような所で大勢の人が、 変な経典っぽい本を読んだり、 狂ったようにお題目を大合唱していた。 じいちゃんは戦時中、 疎開先の近所から朝晩聞こえる、 T教の『た~すけたまえ』の歌が うるさくて仕方なかったことを思い出して、 猛烈に嫌な気分になった。 だからその後は、 おばちゃんに誘われても 何かと理由をつけて断っていた。 おばちゃんはじいちゃんにずっと付きまとうかと思いきや、 意外にもあっさり退き下がったので、 すっかり安心して、 いつもと変わらない生活を続けていた。 それから暫くたった、ある日の夕方―― 勤めから帰ったじいちゃんが角を曲がると、 下宿の中から大音量でお題目が聞こえてきた。 「今度は自分の家で寄り合いか?うるせ~な~」 と思いつつ玄関の格子戸を開け、靴を脱いで、 茶の間をひょいと覗き込んだじいちゃんは仰天した。 おばちゃんを中心に円座していたのは、 じいちゃん以外の下宿人全員だった。 じいちゃんはようやく気が付いた。 この春下宿に入居した人間は、 じいちゃんを除いて 全員おばちゃんに洗脳されてしまったのである。 今や外堀を埋めきったおばちゃんは、 玄関にいるじいちゃんを見るとにっこり笑った。 「もうあんた一人だけだよ。 いつまでも意地を張っても仕方ないよ」 そう言いながらおばちゃんが立ち上がると、 下宿人たちも一斉に立ち上がった。 そして、 全員が玄関にいるじいちゃんを真っ直ぐ見つめ、 掴まえようとズンズン迫ってきた。 もうここにはいられない。 じいちゃんは履物を掴んだまま廊下に上がると、 彼らを投げ飛ばし、 脱兎のごとく2階に駆け上がり、 自室のドアに錠をかけた。 ボストンバッグに金目の物(大して無かったが)を詰め込むと、 窓から屋根伝いに脱出して、 同郷の先輩の家に駆け込んだ。 宿無しになったじいちゃんは 下宿とは完全に連絡を絶ち、 その家の納戸に寝泊りしていたが、 おばちゃんはあの手この手でじいちゃんを抱き込もうと、 しつこくしつこく迫ってきた。 最も辛かったのは、 事故って暫く入院した時に、 どこで調べたのか(医者か看護婦に信者がいて手引きした?) おばちゃんが花束持って現れて、 ベッドで動けないじいちゃんに、 毎日毎夜法話みたいなものを続けたこと。 退院後は、 自分のせいで迷惑かけないように先輩の家も出て、 会社の倉庫の鍵のかかる2畳くらいのスペースに寝泊りする日々。 どこにいてもおばちゃんの手先がいるような気がして、 ノイローゼ寸前だったが何とか持ちこたえた。 攻防は半年余り続いたが、 次の年の春になると唐突に止んで、 それっきりだった。 多分、新しい奴が下宿に入ったんだろうが、 何とかじいちゃんは逃げ切れたのだった。
怖い話を読んでいると霊が寄ってくる?不安な方はこちらがおすすめ
この話は怖かったですか?
怖かった28
次はこちらの話なんていかがですか
続きを読む
※既読の話はオレンジ色の下線が灰色に変わります
いま注目されてる怖い話
実際にあった怖い話 どすこいスピリチュアルSpecial 事故物件編 (ヤングキングベスト)
意味がわかると怖い話 65話
誰かに話したくなる怖い話 闇夜怪談シリーズ
コワい話は≠くだけで。 1 (BRIDGE COMICS)
実際にあった怖い話 2024年1月号
フォロワーさんの本当にあった怖い話 分冊版 : 5 (webアクションコミックス)
前の話:【洒落怖】神様の卵
次の話:【洒落怖】Aの家の神様
怖い話 No.21052
【洒落怖】テレアポ
1295
34
短編1分
怖い話 No.7307
【洒落怖】ちゃんちゃんこおじいさん
1336
26
怖い話 No.14465
【洒落怖】ケリーズゴーストタウン
1498
32
短編2分
怖い話 No.2375
【洒落怖】ラフレシアを求めて
朗読 怖い話 / 怪談朗読 by BABTAN ホラーチャンネル,薄く広く多趣味な社会人,優美の怪談朗読,オカルトヒトリ 怪談朗読ラジオ,くろさわ怪談朗読,瑠璃ガキの怪談朗読
4446
136
2
中編4分
怖い話 No.7297
【洒落怖】お客さん降りてください
1678
長編5分
怖い話 No.21383
【洒落怖】マイナー伝統呪術
1317
16
怖い話 No.885
【洒落怖】Kちゃん
1782
40
怖い話 No.2080
【洒落怖】一番厄介な存在
1385
27
怖い話 No.9157
【洒落怖】カメラの顔認識システムとその応用
2683
36
長編7分
怖い話 No.9843
【洒落怖】ビデオの中の女の子
1574
29
心霊サイト運営者
全国心霊マップ
ghostmap
プロフィール
Twitter
新着洒落怖
留守番電話
舞台学科による演劇
分譲現場
謎の会話
たけのこ掘り
かんのけ坂
4階のベランダから落ちた友人
林間学校で登山
自転車に乗っている夢
雄別炭鉱
運動会?
坪の内
新着コメント
しほさん
北海道にある祖母の家
首刈り地蔵
普通の彼女じゃない
ババさん
牛女の予言