怖い話登録数18393話
恐怖感アップダークモード
(0件)
▼コンテンツには広告が含まれています
✕
みちかさんpart2
お気に入り
1633
24
0
中編4分
Audibleが1ヶ月無料キャンペーン中!
Audibleならホラー小説やミステリー小説をプロ声優が朗読してくれます。Audibleのおかげで通勤や待ち合わせなど退屈な時間が楽しみになりました。詳細はこちら
コピー
「みちかさんpart2」の朗読動画を探しています。YouTubeでこの話の朗読動画を見つけたらぜひ投稿していってください。
※YouTubeのURL必須
開始時間
00時間00分00秒
投稿する
僕には霊能者もどき?の親戚がいる。 通称「みちかさん」。今現在北海道在住である。 他の親戚達は、当然ながら彼女の行動にあまりいい顔をしていないし、とりたてて彼女に相談をしたことも無いようだった。僕もそのひとり。 僕になにかの霊を感じ取っている彼女が好きではない。しかし、彼女が本物であることはわかっていた。 僕には田中さん(仮名)という親戚がいるのだが、その家を親戚一同で訪ねた後、みちかさんはこうつぶやいた。「あの家、空気がよどんでるね。 」僕と両親はその訪問のかなり後になって、当時15歳だった田中さん家の娘が無断外泊したり、その娘が彼氏を家に連れ込んだりして問題になっていること。そのせいで夫婦仲が険悪になり、さらに田中さんの母と奥さんも今まで以上に無いほど仲が悪くなっていたことなどを知る。 しかも離婚話まで後に持ちあがった。訪問した時は何の予感もなかったのだが。 彼女が事前に知っていたという事はあり得ない。彼女は、僕の両親を除いて少し親戚から避けられているので、親戚関係の話は僕の両親から伝わるからである。 後で、田中さんの離婚騒ぎがわかった時、両親が彼女にその事を話すと「ふーん。」と言っただけで、興味が無いようだった。 「あんたは私から何か言われるのがイヤなんでしょ?」と彼女は言う。よくわかってらっしゃっる。 人生は其の基本において自分で切り開くものと考える僕は、たまに迷惑をかけてしまう両親や家族の忠告を除いて、占いや霊視の類を信じないのである。「時々心配になる。 あんたは境界にいるからね。いろんな意味で。 ま、あんたのおばあちゃんに感謝しときな。」境界?なんだそれ?いずれにせよ大きなお世話だった。 幸いにして、洒落にならないほどの霊体験は今まで僕自身には起きてない。洒落にならないほどの実体験なら結構あるが。 それでも、何故だかみちかさんには惹かれるものがあった。それが何なのかはわからない。 好きではなく、興味の対象・・といったところだろうか。ともかく親戚関係で北海道を訪れるたび、みちかさんの話を僕は聞くようになっていく。 そんなみちかさんの話。例のごとく知人に「ちょっとみてほしい。 」と頼まれた彼女は、A市まで車で知人と出向いた。そこの団地のとある2階の部屋。 「なんかね、イヤだね。どよーんとした空気がさ。 」そこには一人暮らしのおばあちゃんが住んでいた。なんでもそのおばあちゃんが変な夢を夜見るらしい。 毎晩誰かに焼かれそうになる夢だそうだ。その誰かは夢ではわからないらしく、実際恨まれる記憶も無いとのこと。 「昼間ではちょっとわからなかったのね。原因が。 こりゃ夜まで待たないとだめだってわかった。」「やぶ霊能者とか言わないでよね。 実際私は後天的に霊能力がついたからさ。笑」”後天的”僕は彼女が東京で不動産屋の事務をやっていた時を意味しているのかな、と思った。 おそらく事故物件がらみ、そんなところかもしれない。もちろん、そんなことは聞かなかった。 「で、実際夜になったんだけど・・。」「やっぱりわからないのよ。 特に霊が見えるわけでもない。ただね、おばあちゃんが何か隠しているのには気付いた。 で、おばあちゃんにこう聞いたの。」「おばあちゃん、昔火事起こしてない?」「そしたら、おばあちゃんぼろぼろ泣き出しちゃって。 夜中1時なのに大声で。笑」「近所の人が起きてきちゃって、『あんたら何やってんだ!』って怒鳴られて。 」「で、とりあえず、中止。」「また、諦めたんですか?」と僕は意地悪な質問をした。 「諦めたっていうか、日を改めようと思ったの。」「で、その日は『もう遅いから明日にしましょう』ってね。 」それで帰ったらしい。「そしたらね・・。 次の日の昼に知人から電話があって、おばあちゃん亡くなってた。」「嘘!?」僕はめちゃくちゃ驚いた。 「その死に方がすごいの。明け方5時ごろぐらいかな?『ドンドン!ドンドン!』ってドアを叩く音と、『助けて!助けて!』って声がしたから、近所の人が管理人さん叩き起こして、鍵持ってきて開けてもらったらしいの。 」「そしたらね、『ドアを叩く格好で燃えながら、丁度扉を開けた管理人に倒れかかってきた』んだって。」「管理人は『ギャ―!!』って言っておばあちゃんをあわてて振り払ったの。 そしたら、倒れて近くにいた隣の家の人の両足首をつかんで『あ・ん・たのせい・・よ・・』って言ったらしい。」僕はブルッときた。 「隣の人は、つかまれたまま一瞬動けなくって、両足にやけどを負ったの。やけど自体はたいしたことなかったんだけどね。 両足首に手型がバッチリ残った。多分精神やられちゃったね。 」「その人は何か過去におばあちゃんに何かしたんですか?」「してないでしょ。ただの偶然。 その場にいただけでしょ。」「じゃあ、なんで『あんたのせい・・よ・・』って言ったんですか?」「おそらくね、多分過去にあのおばあちゃんが原因の火事で誰か亡くなってるね。 それでおばあちゃんずっとそれを後悔してて自分で自分をずっと責めてたんじゃないかな。無意識の内に。 だから、あれは自殺だね。」「だから、何でそれで『あんたのせい・・よ・・』って言うんですか?」「それは夢の中で自分をそういう風に責めてたからでしょ。 」ああなるほど。そういうことだったのか。 「いつも霊が怨念かますとか思わないでね。自己暗示も多いんだから。 」と、みちかさんは僕に言うのだった。
怖い話を読んでいると霊が寄ってくる?不安な方はこちらがおすすめ
この話は怖かったですか?
怖かった24
次はこちらの話なんていかがですか
続きを読む
※既読の話はオレンジ色の下線が灰色に変わります
いま話題のホラー漫画
憑きそい (扶桑社コミックス)
コワい話は≠くだけで。 1 (BRIDGE COMICS)
禍話 SNSで伝播する令和怪談
僕が死ぬだけの百物語(1) (サンデーうぇぶりコミックス)
ゾゾゾ変 (1) 【電子限定カラーイラスト収録&電子限定おまけ付き】 (バーズコミックス)
さるまね 1巻【特典イラスト付き】 (ゼノンコミックス)
前の話:【洒落怖】壁の絵
次の話:【洒落怖】満面の笑み
怖い話 No.7662
【洒落怖】大東亜トンネル
986
45
1
長編5分
怖い話 No.21328
【洒落怖】Aの家の神様
804
21
中編3分
怖い話 No.22299
【洒落怖】怪物になった彼
1061
19
長編9分
怖い話 No.1339
【洒落怖】ヤバイ物件
1290
41
怖い話 No.2867
【洒落怖】不思議な遊び
2256
長編7分
怖い話 No.115
【洒落怖】視える娘
1153
17
短編2分
怖い話 No.2707
【洒落怖】大きな団地のエレベーター
1293
38
怖い話 No.9585
【洒落怖】新品同様の白の高級車
1024
49
2
怖い話 No.10332
【洒落怖】トンネルと壁
864
30
怖い話 No.9522
【洒落怖】赤い点
1057
39
短編1分
心霊サイト運営者
全国心霊マップ
ghostmap
プロフィール
Twitter
新着洒落怖
留守番電話
舞台学科による演劇
分譲現場
謎の会話
たけのこ掘り
かんのけ坂
4階のベランダから落ちた友人
林間学校で登山
自転車に乗っている夢
雄別炭鉱
運動会?
坪の内
新着コメント
しほさん
北海道にある祖母の家
首刈り地蔵
普通の彼女じゃない
ババさん
牛女の予言
グリス