怖い話登録数18393話
恐怖感アップダークモード
(0件)
▼コンテンツには広告が含まれています
✕
酒臭い
お気に入り
1110
33
0
短編2分
Audibleが1ヶ月無料キャンペーン中!
Audibleならホラー小説やミステリー小説をプロ声優が朗読してくれます。Audibleのおかげで通勤や待ち合わせなど退屈な時間が楽しみになりました。詳細はこちら
コピー
「酒臭い」の朗読動画を探しています。YouTubeでこの話の朗読動画を見つけたらぜひ投稿していってください。
※YouTubeのURL必須
開始時間
00時間00分00秒
投稿する
秋、本州でも高山では雪が降り始め、11月から翌年の6月か7月までは、山小屋さえ閉ざされる。賑やかな声は聞かれなくなり、寡黙な連中が多くなる。冬の手前、秋の終わり。そんな時期の野宿というのはまた格別で、特に朝が良い。顔の冷たさに目を開け、テント代わりに枝から吊るしたシートをめくると、周囲が白く光っていた。 積雪というほどでもないが、雪が薄く周囲を覆っている。空は暗く、月の明りもぼんやりしている。朝露が草木に降る音さえ聞き取れそうなほどの、静けさ。時計を見ようとランプに手を伸ばしたが、この暗さと静寂を破るのは、あまりに野暮な気がした。明るくなればそれが朝だと、もう一度横になり、身体を丸めた。遠くからの足音。石を踏み、ざくざくと一定のテンポで進んでくる。これから山へ入る連中だろう。だとすれば、もう朝は近いということになる。そのまま起きることに決めた。草の朝露を両手にこすりつけ、形ばかりの洗顔。振り返ると、足音の主は完全な冬支度の男達だった。人数は3人だが、登山者の格好ではない。頭の笠から足の靴まで、全身を藁で覆っている。大きな藁人形が歩いているようなものだ。全員、大きなひょうたんを手にして、始終酒を呑みながら歩いているようだ。とんでもなく酒臭い。通り過ぎ、暗闇が山へ向かう彼らの姿を隠し、足音が残った。俺は寝ぼけた頭を振り、もう一度朝露で顔をぬぐった。冬、この山で死にかけ、誰かに酒を貰い、朦朧として案内され、捜索隊に見つかり、あるいは別の登山者に行き会う。そうして命拾いした者がいる。誰に案内されたのか、彼らの記憶はあやふやだ。地元には、大酒呑みの鬼が山にいるという伝承がある。
怖い話を読んでいると霊が寄ってくる?不安な方はこちらがおすすめ
この話は怖かったですか?
怖かった33
次はこちらの話なんていかがですか
続きを読む
※既読の話はオレンジ色の下線が灰色に変わります
いま注目されてる怖い話
実際にあった怖い話 どすこいスピリチュアルSpecial 事故物件編 (ヤングキングベスト)
誰かに話したくなる怖い話 闇夜怪談シリーズ
実際にあった怖い話 2024年5月号
コワい話は≠くだけで。 1 (BRIDGE COMICS)
「超」怖い話 子 「超」怖い話干支シリーズ (竹書房怪談文庫)
「超」怖い話 怪賊 「超」怖い話シリーズ (竹書房怪談文庫)
前の話:【じわ怖】彼と俺
次の話:【じわ怖】婆ちゃん家の裏山
怖い話 No.4265
【じわ怖】姿無き訪問者
1251
37
短編1分
怖い話 No.5398
【じわ怖】煙臭い
1246
31
怖い話 No.19131
【じわ怖】実家の二階
1685
27
中編4分
怖い話 No.21943
【じわ怖】腹減るマリア像
1334
11
1
怖い話 No.21966
【じわ怖】妻の最期
1443
21
怖い話 No.4389
【じわ怖】幸福のおっさん
1478
50
中編3分
怖い話 No.5527
【じわ怖】社屋の開かずの間
1647
30
怖い話 No.13009
【じわ怖】山の墓地
1684
23
怖い話 No.5021
【じわ怖】高野山の高僧
2096
24
怖い話 No.4750
【じわ怖】ティッシュ要りませんかぁ?
1507
42
心霊サイト運営者
全国心霊マップ
ghostmap
プロフィール
Twitter
新着じわ怖
S奈のお父さん
カーナビの示した位置
ベランダに女の影
国産うなぎ
マンションの屋上
占い師
窓に立つ男
幽霊の正体
自殺頭痛
友達からの葉書
医学は万能じゃない
嫁の日記を読んだ
新着コメント
牛の墓
不思議
まんじゅうのせい
調理中
中年男性との交流
終わらない夢
取り囲まれた家
サキちゃん