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かくかく
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中編3分
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これは私の友人Kが5年前にそこに引っ越したばかりのころ【かくかく】(友人が勝手そう呼んでる)に遭遇した話だそうです。 ある日私の友人Kは、コンビニに夜食を買いに、徒歩で向かっていました。Kの家と、コンビニまでは約5百メートル、しかし5百メートルというのは、田んぼの周りを大回りに道ができているためで田んぼを通って行くと、結構近道になるらしく、Kはいつも田んぼ道を歩いていました。 田んぼ道には、約30メートルおきに街頭があり、電灯と電灯の間は結構暗いらしいです。そこをKが通っていると、先の電灯の下に白のワンピースをきた髪の長い女性が前を向いて立っていました。 不思議に思ったKは彼女に話かけようと、そこまで近づこうとした瞬間、すべての電灯が消えました。一瞬真っ暗になり、どうしたんだと思ったものの、すぐに電灯はつき、そこには彼女がいなくっていました。 少し変だと思ったKでしたが、きっと見間違いだろうと、また歩き出しましたが、そのとき後ろからすごい視線を感じ、振り返ると、なんと彼女が自分の後ろの電灯の下に笑いながら立っていました。それを見たKは「なんだ、どうして彼女がおれの後ろに?おかしい、あの一瞬の間に俺の後ろの電灯まで移動した?ありえない、それにここは砂利道、なんの音も立てないでどうやって…?」などと、いろいろと考えているといきなり彼女が、こちらを指差しながら首をかく、かくと横にふりだしました。 これはマジでヤバイと思ったKは、コンビニに向かって走り出しました、帰路には彼女がいたため通れなかったのです、Kはこう考えました。「そうだ、とりあえずコンビニに行ってしばらくしたら普通の道から帰ろう…」そう思いながら走っていると、またすべての電灯が消えました。 「なんだ、どうなってるんだ、今度はすぐにつかないじゃないか!」あせったKは暗くなった砂利道を走りました。ほとんど何も見えないそのとき、Kは誤って足を踏み外し、田んぼに落ちてしまいました。 あせるKしかし、なかなか足が抜けない。なんとか足が抜けたもののなぜか足が重い…なんとそこには青白い手が足をつかんでいました、狂いそうになるK、そんなのおかまいなしに田んぼに引きずりこもうとする手。 それでもなんとか手を振り払って走ったKは、コンビニになんとかつきました。コンビニに着いたKはしばらくしてさっきの出来事を思い出しました。 そうだ、きっとあれは幻覚だ、すべて夢だ、そうに決まってる。自分にそう言い聞かせ落ち着こうとするKその姿を見た店員がさらに追い討ちをかけます、店員「あの~、その足どうしたんですか?泥だらけのうえに、なんか手形みたいのついてません?」唖然とするKもう帰りますと店員にいい、帰宅しようと普通の道を通り帰っている途中、またワンピースの女性がたっていました。 足がふるえて動けないK、というよりからだが思うように動かない。彼女はまたこちらを指差すと首を、かく、かくと動かしながらこちらに向かってきます、その手はこちらをさしている手は、まるでなにかに殴られたようにあざがたくさんできていました。 Kとあと5メートルまで近づいたところで、「どうしてくれるの…?」と一言。声にならない悲鳴をあげるKしかしとうとう目の前まで彼女はきて、一言。 「…おかえし。」と一言告げると、目をくわっと開き、口を笑うように大きくあけ消えていきました。 その後、5分ほど動けなかったものの、やっとからだの自由がきくようになりました。そしてなんとか家に帰宅でき、そのときはすごく疲れていたのか、すぐに眠ってしまったようです。 翌日起きるとなぜだか腕が痛む…「なんだ…?」と自分の腕をみると、自分の腕があざだらけになっていました。
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