怖い話登録数18393話
恐怖感アップダークモード
(0件)
▼コンテンツには広告が含まれています
✕
憑依されかけ
お気に入り
730
44
0
中編4分
Audibleが1ヶ月無料キャンペーン中!
Audibleならホラー小説やミステリー小説をプロ声優が朗読してくれます。Audibleのおかげで通勤や待ち合わせなど退屈な時間が楽しみになりました。詳細はこちら
コピー
「憑依されかけ」の朗読動画を探しています。YouTubeでこの話の朗読動画を見つけたらぜひ投稿していってください。
※YouTubeのURL必須
開始時間
00時間00分00秒
投稿する
私が体験した本当のお話です。 もう3年以上たちますが、ある専門学校に通っていた私は昼は学校、夜アルバイトという生活を送っていました。お金が足りなくて、たまに親にねだって送金してもらいなんとか毎日を過ごせていました。 夏期講習のスケジュールを書き写していたとき、友達が私に旅行へ行かないかと誘いました。夏期講習を調整し、バイト先に許可をもらい、友達同士四人で海へ二泊三日の旅行をすることにしました。 変な話ですが、旅行の資金を確保するため、私はほとんど毎日食パンにジャムという食生活でした。もちろん、動物性たんぱく質に少しばかりあこがれましたが旅行へいくため、ずっと我慢していました。 旅行の2~3日前から、胃の調子が悪く、胃液がこみあげました。その時の口の中に、生臭い臭気が漂って気持ち悪くて薬局で胃腸薬を買い、その日はアパートで休んでいましたが次の日もやはり生臭いものが、胃から湧き上がってくる感じ。 でも、ようやく収まってなんとか楽しみにしていた旅行へいくことができました。私と、3人の女の子。 一人だけ私とは面識のないSという子がいました。けっこうおしゃれな子で、しゃべると面白く、明るい感じの子でした。 旅館に到着し、チェックインを済ませ、海へ泳ぎに行きました。男の子から声をかけられたりして、すこしスリリングで、時間の経つのもわすれて浜にいました。 旅館に戻り、露天風呂に入って部屋に戻り、食事の時間。そのときの席の配置は、四角いテーブルに私、私の横と向かいがわに友達そしてSは斜め前でした。 すっかり、おなかがすいて目の前には海の幸。わたしたちは喜んで「いただきまーす」って飛びつきました。 するとSがいきなりです。お刺身をわしづかみにして、自分の口へ押し込んだんです。 「ちょっとちょっとあんた!」友達の一人が驚いてSをとめましたが、彼女は目をかっと見開き、まるで犬がえさを食べるように歯を剥き出しにして、お刺身を食べるんです。そこらじゅう、食べ物が散らばって、あまりの出来事に私たちは言葉を失い、呆然としていました。 もうひとりの友達は怖くて涙を浮かべていました。彼女の体を無理やりテーブルから引き離し座布団をならべて彼女を座らせ、寝かせようとしました。 最初、力んで体を硬直させていたけど、座布団に座らせたとたん力が抜けたようにだらんとなり、口を半開きにして上目遣いで私たちをボーっと眺めていました。もう、食事どころではありません。 私たちはてんかんのように、何かの発作の一種か、もともと彼女に精神的な病気があったのか、いろいろ思案していましたが、結局、交代で彼女を看ることにしました。ようやく気を取り戻したのか、彼女は泣きながら「わたし、変なことしたでしょう?」と私たちにあやまりました。 彼女はそれを覚えていないようなので、一部始終を話すと「明日、私だけかえるね」と一言つぶやきました。私たちもそのほうがいいと思いました。 ほんとうに怖かったのはその夜です。寝床についた私たちは気をとりなおし、冗談も言えるようになって和気あいあいと夜遅くまで語り合いました。 Sが先に眠り、続いてもう一人が眠り、私と最後までおしゃべりしていた子も「もうねようか」って切り出し「本当に今日は大変だったね」と私が言うと彼女が「あんたは大丈夫?」って言うんです。「何が?」「あんたもやりかけたんだよ」私がSと同じようなことをやろうとしていたと、彼女は語りました。 もちろん、私にはそんな記憶はありません。半信半疑で、とても気持ち悪くて、眠気が消し飛んでしまいました。 真夜中、みんな寝静まったと思っていたら、くっくっくって笑い声が耳元で聞こえます。寝返りをうったら、横で寝ていたSが私のほうを凝視して、それでも口元は笑っていて・・・。 私はとっさに、まともに相手をしてしまったらいけないと判断しました。そして、まるで冗談を言い合っていた延長のようなかんじで「なっによお~、も~」ってゆっくり寝返りを打って、おふとんをかぶっていました。 体がこわばって、朝まで震えていたと思います。翌朝、早くにSは帰りました。 私はSと目をあわすこともできず見送りもしませんでした。もう、このときの友達とは会っていませんが今でも思い出すのは、旅行前に胃がわるかったこと。 生臭いものがこみ上げていたのは、あれはなんだったんだろうって。
怖い話を読んでいると霊が寄ってくる?不安な方はこちらがおすすめ
この話は怖かったですか?
怖かった44
次はこちらの話なんていかがですか
続きを読む
※既読の話はオレンジ色の下線が灰色に変わります
Amazon無料でスグに読める本
転生したらスライムだった件4 (GCノベルズ)
転生したらスライムだった件5 (GCノベルズ)
マジで付き合う15分前3 (Pericomic)
マジで付き合う15分前2 (Pericomic)
転生したらスライムだった件3 (GCノベルズ)
身分差BLアンソロジー (海藻出版)
前の話:【洒落怖】佇む人
次の話:【洒落怖】首のない体
怖い話 No.7376
【洒落怖】トイレ終わったら上きて
1306
41
短編2分
怖い話 No.7561
【洒落怖】追いかけてくる女
1371
32
1
怖い話 No.9213
【洒落怖】心残り
1880
30
怖い話 No.1576
【洒落怖】探偵クラブ
1314
35
中編3分
怖い話 No.18104
【洒落怖】なんとかの烏(湖畔の烏?)
1528
29
怖い話 No.8369
【洒落怖】共通の友達
1293
46
短編1分
怖い話 No.8222
【洒落怖】チャンネル
1694
24
怖い話 No.9666
【洒落怖】祠を開いた
1552
23
怖い話 No.8172
【洒落怖】開閉
1577
26
怖い話 No.7528
【洒落怖】ロフト
1151
心霊サイト運営者
全国心霊マップ
ghostmap
プロフィール
Twitter
新着洒落怖
留守番電話
舞台学科による演劇
分譲現場
謎の会話
たけのこ掘り
かんのけ坂
4階のベランダから落ちた友人
林間学校で登山
自転車に乗っている夢
雄別炭鉱
運動会?
坪の内
新着コメント
首刈り地蔵
普通の彼女じゃない
ババさん
牛女の予言
グリス
三輪車
クリーニング屋