怖い話登録数18393話
恐怖感アップダークモード
(0件)
▼コンテンツには広告が含まれています
✕
深夜の学校
お気に入り
2039
47
0
1
中編4分
集英社の春マン!!2024開催中
ジャンプの漫画が50%ポイント還元!さらに期間限定で無料で読める人気作品もあります。詳細はこちら
コピー
「深夜の学校」の朗読動画を探しています。YouTubeでこの話の朗読動画を見つけたらぜひ投稿していってください。
※YouTubeのURL必須
開始時間
00時間00分00秒
投稿する
僕には未だに忘れらない不思議な体験があります。 今から7年前の秋の出来事です。 仕事の家に持ち帰った僕は、 その夜、自室で書類の山と格闘しておりました。 ようやく半分ほどを片付けたところで、 時計を見れば夜中の1時を過ぎておりました。 僕は気分転換のため、 ぶらりと夜の散策に出かけることを思いつき、 寝静まった家族を起こさぬよう ガレージから自転車を引きずり出しました。 深夜の国道170号線をひたすら南へ下り、 途中、近鉄古市駅に差しかかったところで東に折れ、 聖徳太子ゆかりのお寺があることで有名な 奈良県太子町の方向へと自転車を進めました。 大きな橋を渡ると、 辺りは漆黒の闇に包まれました。 ブドウ畑が広がる田舎道をひた走り、 心地よい風を全身で受けていると、 仕事の疲れが一度に消えていくようでした。 やがて、古い木造家屋が密集する 小さな集落へと入りこみました。 この辺りでそろそろ帰ろうかなと心細くなったため、 もと来た道を引き返そうとしました。 ところが、 どこで道を間違えたのか、 細く曲がりくねる道を行き来するばかりです。 ようやく集落内から抜け出ると、 突如、目の前に大きな建物が現れました。 それは小学校でした。 静まり返った通学路に沿って、 道路工事を知らせる赤いランプが 不気味に点滅しておりました。 その朧げな光が人気の無い校舎を 淡く浮かび上がらせておりました。 僕は、そのまま学校の前を 素通りしようとしました。 ところが、 入口の前であることに気付いたため、 自転車をとめました。 真夜中にもかかわらず、 何故か、学校の門が開いているのです。 重そうな鉄の扉は 誘い込むかのように全開になっていました。 気がつくと正面をくぐり抜け、 そのまま学校の中に入っていました。 入口のすぐ左には 三階建ての鉄筋校舎がそびえ立ち、 校舎へと続く道に冷たい影をおとしていました。 その影の中に青色のジャングルジムが、 ぽつんとたたずんでいました。 そのジャングルジムの横で自転車をとめると、 目の前に広がる真っ暗な校庭を見渡しました。 校舎の向こうには山々の稜線が見え、 その上には満天の星空がありました。 それらをぼんやりと眺めるうちに、 無断で学校に侵入している自分にようやく気付き、 急ぎ、学校を出ようと自転車の向きを変えました。 そのときでした。 突然、鋭い視線を感じ、 その方向へと顔を向けました。 すると、真横にあるジャングルジムに、 鈴なりになってしがみつく 5~6人の子供たちの姿がありました。 彼らは、 まるでマネキン人形のように身動き一つすることなく、 ジッとこちらを睨みつけていました。 瞬時に、 「ごめんなさい」 と心の中で叫びました。 見てはいけないものを見てしまったという 言いようのない恐怖感が込み上げてきたからです。 そしてすぐに視線を外すと、 脇目もふらず正門を出ました。 少し離れたところで自転車をとめ、 あれは一体なんやと胸の中で問いました。 幾分冷静さを取り戻し、 今一度、学校の前まで引き返しました。 が、子供の姿はありません。 ふと、腕時計を見ると午前2時過ぎ。 我に返った僕は急いで家に帰りました。 翌日、この話を友人に話しました。 一笑に付されると思いきや、 「いくらなんでも夜中の2時に子供は遊べへんで。 だいたい学校の門を開けたままにするなんて考えられへん。 幽霊に違いない」 と断言されてしまいました。 怖がりの僕としては、 単に近所の子供たちが夜中に遊んでいただけ などと否定をしてほしかったのですが、 逆にダメ押しをされる結果となりました。 友人の言葉でもっともだなと思ったのは、 学校が門を開けたままにするはずがないという点です。 治安にさほど心配もないとはいえ、 真夜中に学校を開放するという話は 耳にしたことはありません。 それだけにあの夜 誰が、何の目的で正門を開けていたのか、 未だに理解できないのです。 もう一つ釈然しない点があります。 それは、 こちらを向いていた子供たちの表情が、 どうしても思い出せないということです。 服装についてはかなり鮮明に残っているものの、 彼らがどのような表情を僕に投げかけていたのかという点が、 ものの見事に記憶から抜け落ちているのです。 睨みつけられた、という事実は覚えているのに、 その相手の顔が思い出せないというのも 我ながらおかしな話だと思います。 数日後、 友人を誘って再びその学校を訪れました。 日曜日の昼下がり、 学校は正門をかたく閉ざし、 ひっそりと静まり返っておりました。 その際、新たな発見をしました。 正門の側に、 石造りの立派な慰霊碑が建てられていたのです。 その裏手には例のジャングルジムがありました。 慰霊碑が建てられた理由と、 あの夜の出来事のつながりは定かではありませんが、 何故か、その慰霊碑にむかって手を合わさずにはいられませんでした。
怖い話を読んでいると霊が寄ってくる?不安な方はこちらがおすすめ
この話は怖かったですか?
怖かった47
次はこちらの話なんていかがですか
続きを読む
※既読の話はオレンジ色の下線が灰色に変わります
Switch売れ筋
ユニコーンオーバーロード - Switch
ONE PIECE ODYSSEY デラックスエディション -Switch (【早期購入特典】冒険に役立つアクセサリーセット「ジュエリーパック」が入手できる特典コード 同梱 &ONE PIECEカードゲーム「ONE PIECE ODYSSEY デラックスエディション」発売記念パック※ONE PIECEカード2枚入り 付)【Amazon.co.jp限定】オリジナルデジタル壁紙 配信
大乱闘スマッシュブラザーズ SPECIAL - Switch
プリンセスピーチ Showtime! -Switch
マリオカート8 デラックス -Switch
桃太郎電鉄ワールド ~地球は希望でまわってる! ~
名無し
自分の母校の門には、そもそも扉が無かった。 当然、いつも空きっぱなし。
前の話:【洒落怖】見守るもの
次の話:【洒落怖】危険物件
怖い話 No.256
【洒落怖】みんなの憧れKさん
1832
33
怖い話 No.1154
【洒落怖】どうもおかしい
1168
34
短編2分
怖い話 No.22539
【洒落怖】ミヤウチ様
573
13
長編8分
怖い話 No.18138
【洒落怖】3ショット写真
1494
37
中編3分
怖い話 No.17037
【洒落怖】すれ違う女の人
1260
32
怖い話 No.1356
【洒落怖】もっと生きたかった
1744
46
怖い話 No.8700
【洒落怖】公衆電話
1279
42
怖い話 No.17703
【洒落怖】ママがケガしちゃった
1666
43
怖い話 No.22585
【洒落怖】天咲24年
557
16
怖い話 No.7588
【洒落怖】叩くモノ
1182
心霊サイト運営者
全国心霊マップ
ghostmap
プロフィール
Twitter
新着洒落怖
留守番電話
舞台学科による演劇
分譲現場
謎の会話
たけのこ掘り
かんのけ坂
4階のベランダから落ちた友人
林間学校で登山
自転車に乗っている夢
雄別炭鉱
運動会?
坪の内
新着コメント
首刈り地蔵
普通の彼女じゃない
ババさん
牛女の予言
グリス
三輪車
クリーニング屋