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【洒落怖】ギボチャン

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  • これは俺が中学のときに体験した実話。

    だからできあがった怖い話みたいなオチとかない。それにちょっと長くなりそう。

    なので、暇な人だけ読んでくれ。中二の夏休み明け、クラスに転校生が来た。

    何かぱっとしないスゲェ地味なコ。俺らは「彼女華がないねえ」と小馬鹿にして、興味をもたなかった。

    実際スポーツや勉強に秀でたわけでもなく、類は友を呼ぶっていうか、おとなし目の女子だけに相手にされたようだ。体育祭が近づいたある日、俺は転校生がブレイクしてるのを目の当たりにした。

    昼休み、彼女のまわりに女子か集まっている。そして、あだ名までつけられていた。

    「ギボチャン」なんと、あの宜保愛子からのものらしい。彼女タロットカード占いができるらしく、それが良く的中するとのことだった。

    タロットカードで背後霊を言い当てるのもおかしな話だが、今考えるに、彼女には霊感があったんだろうね。そのギボチャン、男子の占いはできないとかいってた。

    たぶん個人的な感情が入るからじゃないか、なんて噂してたけど、やっぱ恋愛なんぞ占ってもらいたがる女子が多かった。それが原因でトラブルが起きたんだけどね。

    まあご多分に漏れず、うちの学校にもDQNはいたね。ツッパリ、不良と呼ばれる人たち。

    そういう連中て、結構恋愛はお盛んでしょ。恋愛ていうより、男盗った盗られたみたいな感じだけど。

    ギボチャンはそれに巻き込まれたみたいだった。イケメン、ヤリチンヤンキーが二股かけてたらしく、片方の女Aがどっちが本命か占ってもらったそうだ。

    するとギボチャン、ビビッて占い、というか霊視中に黙り込んでしまったらしい。「どうなんだよう」切れたA相手に、目を閉じて固まるギボチャン。

    周りの仲間も「言ってあげなよ」とか「マジつらいんだよ」みたいな感じでヒートアップ。ギボチャンの本当の友達(地味な人々)は遠巻きに見守るばかり。

    俺も他の男子もドキドキしながら野次馬してた。集団ヒステリーが頂点に達した時、Aが椅子を蹴って、ギボチャンの髪をわしづかみ。

    そのまま壁にゴンゴン叩きつけた。さすがにみんなで止めさせたが、ちょっと普通じゃなかったね。

    ちなみにAは隣のクラスで、当時の俺のタイプだったりしたけど。騒ぎを聞きつけて担任や先生たちがやってきて、その場はなんとか収拾した。

    それから双方の親が呼び出され、何かあったらしいが、ギボチャンしばらく学校休んだ。一日だけ来たが、何かずっと怯えた感じで、午前中早退した。

    それから姿を見せない。こりゃ登校拒否か?みたいな噂が流れる頃、俺の友人がギボチャンの真相を伝えてきた。

    ここだけの話とか言いながら、みんなほとんど知ってたみたいだが・・・「どうもA(暴れた女子)に霊が取り付いてて、ギボチャンそれが怖いみたいな」「ギボチャンにだけはっきり見える霊なんだけど、顔が火傷でグチャグチャ。鼻と口の原形がなくて、真っ黒な皮膚に目だけ真っ赤だそうだ。

    髪の毛もなくて」そういうのが校舎をうろうろ彷徨っているらしい。(Aも最近授業中廊下でぶらぶらしてんなあ、金髪で)俺はギボチャンよりAのことが気になってた。

    中一の時同じクラスで、ちょっとやんちゃだったが、可愛くて人気もあった。それが今や完全なヤンキー。

    化粧してるAに萌えたりもしてたんだが、何か荒れ狂ってる感じだった。そう思ってるのは俺だけじゃなくて、Aの荒廃ぶりを霊の所為だと言い出す奴もいた。

    ギボチャンの話から、顔に大火傷を負って死んだ生徒が焦点になった。でも、そんな話誰も聞いたことがないと言う。

    先生も一部熱心な生徒の意を受けて調べたらしいが、分からなかった。「十五年以上前の話だったら、それ以上勤続してる先生はいないからなあ。

    ああ、用務員のBさんなら心当たりがあるかもしらん」放課後、一部の熱心な生徒(俺の友人)は一人でBさんの元を訪ねた。「顔を火傷した女子生徒の幽霊?いや知らないねえ」ちょっと顔色が変わったBさんに、友人は必死に食いついた。

    「その幽霊に取り付かれてる友達がいるんです。お払いとかしたら助かるかもしれない」友人の真摯な態度に、Bさんは打たれたらしい。

    「ここだけの話。誰にも言っちゃいかんぞ」二十年近く前、うちの学校で校内暴力の嵐が吹き荒れた。

    ある不良グループは特に素行が悪く、何度か警察沙汰も起こしていた。その連中が、冬のある寒い夜、街の自動車整備工場に忍び込み、シンナー遊びをやったそうだ。

    焼却用ドラム缶に火をつけ、暖を取りながらのことだった。しばらくすると、ドラム缶の火が消えかけてきた。

    すると寒さに耐えられなくなったヤンキーの一人が、らりったまま近くにあったガソリンか何かを投げ入れた。ぱっと炎が燃え上がり、ドラム缶近くにいた女の子がそれに呑まれた。

    回し吸いしていたビニール袋は一瞬に引火し、彼女の頭は炎に包まれた。仲間が焦って火を消そうとしたが、熱で溶けたビニールは顔にこびりつき、消火に手間取った。

    「多分そのコだろう。事故扱いで事件にならなかったが、ガソリンを投げ込んだのは、そのコの彼氏だったという話だ」「で、その女の子はどうなったんですか」友人が尋ねると、Bさんはぽつりと一言。

    「さあ?どうなったのかねえ」その後どうなったかは、Bさんの言葉どおりである。火傷を負った女子生徒の名前は分からない。

    俺と友人が行った自動車整備工場は大型パチンコ店となっていて、その跡地すらはっきりしない。ギボチャンはいつの間にか転校していた。

    Aは卒業式を待たず、街のチンピラと家出した。友人はその翌年のバレンタインに、ギボチャンの友達からチョコをもらった。

    オチとかないのだが、確かにAが荒れ始めた前後、パチンコ店がオープンした。そして、そのパチンコ店で、俺は一度も勝ったことがない。

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