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なんとかの烏
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長編5分
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俺がまだ小学生の頃だったと思う。多分、3、4年生だった。校外学習だったかなんだかで、バスに乗って美術館に行った。美術館について一通り順路を回った後、指定された時間まで各々自由に見て回って良いと言われたので、仲の良い友人数人(確か自分含めて4人ぐらい)で回ることにした。最初の内は楽しかったんだけど、俺は正直途中で飽きてきて、「早く帰りてー」なんて言ってた。他の奴らも大体同じみたいで、お互い帰りたい帰りたい言い合ってた。 だけど友人の一人、Aと書くことにするが、そいつだけは真面目に絵を見てた。何だかんだ言っても美術館から出ることは出来ないし、みんなしてAの見たい所をついて回る形になってた。俺達がだべりながらなんとなく絵を見てたら、Aが立ち止まって動かなくなった。それまでは立ち止まってもまたすぐに歩き出して、他の絵の所に行ってたのに。確か、なんとかの烏ってタイトルだったと思う。烏って部分だけ覚えてたのは、その時は烏って字が読めなかったって言うのと、(友人の一人が読み方を知っていて教えてくれた)その絵に烏が描かれていなかったから。そりゃ絵のタイトルに入ってるものが、必ずしも絵にそのまま描かれている訳ではないと思う。だけど、その絵は明らかにおかしかった。風景画みたいに湖とその周りの景色が描かれている端っこに、奇妙なものが描かれている。一本の木から紐のようなもので吊されている、黒いもの。何なのかははっきりしないけど、なんとなく人の形をしてるようにも見えた。少なくとも烏には見えなかった。俺は、なんか気持ち悪い絵だなぁぐらいにしか思ってなかったし、他の奴らはちゃんと見てすらいなかった。Aはずっと動かない。声をかけてみても生返事。ちゃんと絵を見てないとはいえ、いつまでも同じ場所に止まってるのは余計に退屈だ。そう思って、Aに声をかけた後、他の友人達と別の場所を見ることにした。しばらく見た後、座れる所があったので座って時間を潰すことになった。その場ではしょうもない話しかしなかったと思う。そろそろ時間だという頃に集合場所に向かってると、Aの姿を見つけた。なんと、Aはまだあの絵を見ていた。別れてから10分くらいは経ってたはずだ。Aにそろそろ集合場所だと告げると、またも生返事だったものの絵から離れて、一緒に集合場所まで向かった。その日はそれで終わった。帰りのバスの中でAはいつも通りだったし、俺は大して気にしてなかった。校外学習が終わった次の日。作文用紙を渡され、昨日の感想を書けと言われた。俺は『とても楽しかった』だのありきたりなことを書いて、適当に仕上げた。一緒に美術館を見た友人はみんな書き終えたが、Aだけは時間内に書き上がらず、家でやってくるように言われた。次の日、昨日書き終わらなかった人たちが作文を出した。Aは出さなかった。また次の日、この日は締め切りとされていたが、Aと不真面目な生徒何人かは出さなかった。この時点で俺は違和感を感じていた。Aは普段から真面目で宿題を忘れたこともなかった。普段の態度もおかしかった。なんだかボーっとして、いつものAとは程遠かった。そんな状態が一週間くらい続いた。そんな時、Aが俺に相談してきた。なんでも、あの日見た烏の絵が頭から離れないのだという。俺は正直そんな絵のことは忘れてたし、Aがあまりに深刻そうにしてたので、どうしたらいいのか分からなかった。結局、その時どうしたかはあまり覚えてない。月並みな言葉を掛けただけだと思う。それからまた数日経つうちに、Aはどんどんおかしくなっていった。授業中一人でブツブツしゃべったりしていた。保健室に行くことも多くなった。俺も友人達も、Aとはあまり遊ばなくなった。そして、ある日それは起こった。授業の途中、Aは急に倒れた。椅子から転げ落ちて、体をガクガク震わせていた。教室がざわつく中、俺とAの目が合った。するとAが叫びだした。ほとんど聞き取れなかった。その後、Aは先生に運ばれて保健室に行った。授業は自習になった。しばらくすると救急車が学校に来た。窓から、Aらしき人が担架で救急車に乗せられるのが見えた。それきりAは学校に来なかった。病院に入院したとも聞いたが、詳細は分からない。学年がかわる頃、先生がAの転校を告げてからは、何も耳にしていない。
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