怖い話登録数18393話
恐怖感アップダークモード
(0件)
▼コンテンツには広告が含まれています
✕
引っ越しの夜
お気に入り
1280
25
0
1
中編4分
集英社の春マン!!2024開催中
ジャンプの漫画が50%ポイント還元!さらに期間限定で無料で読める人気作品もあります。詳細はこちら
コピー
「引っ越しの夜」の朗読動画を探しています。YouTubeでこの話の朗読動画を見つけたらぜひ投稿していってください。
※YouTubeのURL必須
開始時間
00時間00分00秒
投稿する
親父が若かった頃、就職が決まり、新築のアパートを借りたらしい。バイトしていた材木店のトラックを借り、今まで住んでいたボロアパートから後輩に頼んで引越しをした。特に大きい物は無かったので、荷解きはそんなに時間はかからなかった。後輩は部屋についた頃から顔が真っ青で、あきらかに体調が悪そうだったので、バイト代数千円を握らせ、その日は帰したそうな。その夜、引越しの疲れで早々と床についたのだが、深夜にボソボソ・・・と、何か語りかけてくるような声を聞き目が覚めた。親父が一番早く引越しをして、他の部屋にはまだ誰も住んでおらず、隣人の声では無かった。 電気を付け外を見渡しても、静かな深夜の住宅街。酔っ払いも歩いてはいなかった。気のせいにして再び床につくと、寝入り始めた頃にまたボソボソ・・・と声がする。家鳴りとか風の音が、人の話している音に聞こえるに違いない。そう思おうとしたが、やはり建物の中で誰かが話しているようだった。もしや、間抜けな泥棒が隣の空室に忍び込んだのか?と、壁に耳をあて聞き耳をたてる。何も聞こえない。人の気配はない。明日も早いし気のせいだ、寝ようと思った矢先、反対の耳からボソボソ・・・と声が聞こえた。振り返るも当然誰もいない。イライラしてきた親父は、原因を突き止めようと両隣の部屋、上階、全ての部屋をノックして回ったそうだ。結果、やはり親父以外はまだ越してきていない。引越しの疲れだと思い、部屋に戻るととんでもない光景が目に入った。キッチンの排水から白い手が伸びている。今まさにそこから這い出ようとせんばかりに。思わず叫びそうになり逃げ出しそうになったが、グッと堪える。目を凝らして見ていると、何かを探しているような手付きでパタパタとキッチンを這い回り、暫らくするとスーっと排水口に飲まれていった。体中汗が噴出したが、ここで逃げたら俺の負け(確かに親父はそう言った)と思い、キッチンの蛇口を開き水を思い切り流したそうだ。当然、細い配水管に人なんか入っている訳もなく、何の異常もなく流れる排水。シンク下の収納も開けてみたが、もちろん誰もいない。これは幽霊。見間違えでは無いし、特有の嫌な感じもした。子供の頃から嫌なモノは見たし、怖い思いも何度もした。逃げるのもいいが、それでいいのか?敷金礼金は返って来るのか?これは立ち向かわなければならない現実じゃないか?そう考えた親父。わが父ながら頼もしい。おもむろに排水口に顔を寄せ、「二度と出てくるな!テメー俺が死んだら追っかけまわすぞ!!」深夜にも関わらず思い切り怒鳴ったらしい。排水口に向かって。気が済んだ親父は、バカらしくなって布団に入ったそうだ。命までは取られない。幽霊ごときに殺される訳がない。その後、何事も無く朝を迎え、材木店にトラックを返しに行くと、後輩が昨日と同じく真っ青な顔して、何か言いたげにしていた。理由を聞くと、こうだ。部屋に入った瞬間、物凄く嫌な感じがして、その方向を見ると、キッチンから白い手が生えていたとの事。「時々変なのを見るけど、あんなに気持ち悪いのは初めてだった。折角の新居で、そんなモンを見たと言ったら気を悪くするだろうから、言えませんでした」それから、親父の脅しが効いたのか何事も無かったそうだけど、2年くらいで転勤となり、部屋を出ることになった。最後の日、部屋から出ようとすると、背後に妙な気配が。あーまた出たか・・・憑いてくるなよ。と思いつつ、怖いもの見たさで振り向くと、例の白い手が、排水口の所から手を振っていたそうです。シュールな光景ですが、親父も手を振り返したそうな・・・。さすがに最後のこれは作りだと思いましたが、親父ならやりかねないので、余談までに書き留めておきます。
怖い話を読んでいると霊が寄ってくる?不安な方はこちらがおすすめ
この話は怖かったですか?
怖かった25
次はこちらの話なんていかがですか
続きを読む
※既読の話はオレンジ色の下線が灰色に変わります
いま話題のホラー漫画
憑きそい (扶桑社コミックス)
僕が死ぬだけの百物語(1) (サンデーうぇぶりコミックス)
コワい話は≠くだけで。 1 (BRIDGE COMICS)
禍話 SNSで伝播する令和怪談
ゾゾゾ変 (1) 【電子限定カラーイラスト収録&電子限定おまけ付き】 (バーズコミックス)
変な家: 1 (HOWLコミックス)
名無し
幽霊「強敵(とも)よ、さらば」
前の話:【じわ怖】誇り
次の話:【じわ怖】呪われたツーリング
怖い話 No.13037
【じわ怖】天狗が住んでいる
896
36
中編3分
怖い話 No.5153
【じわ怖】もし良ければ遺品を貰ってやって欲しい
1499
31
怖い話 No.4247
【じわ怖】夏のエレベーター
1490
34
短編2分
怖い話 No.13485
【じわ怖】バイクの排気
1838
48
3
短編1分
怖い話 No.5458
【じわ怖】中州の町
1257
怖い話 No.12620
【じわ怖】うさぎさん
1619
20
怖い話 No.5598
【じわ怖】大阪の某環状道路を車で走っていた
1358
26
怖い話 No.4785
【じわ怖】幕屋
1354
怖い話 No.12339
【じわ怖】手術することになった女友達
1173
39
長編6分
怖い話 No.21858
【じわ怖】神の戦い
1176
9
長編5分
心霊サイト運営者
全国心霊マップ
ghostmap
プロフィール
Twitter
新着じわ怖
S奈のお父さん
カーナビの示した位置
ベランダに女の影
国産うなぎ
マンションの屋上
占い師
窓に立つ男
幽霊の正体
自殺頭痛
友達からの葉書
医学は万能じゃない
嫁の日記を読んだ
新着コメント
牛の墓
不思議
まんじゅうのせい
調理中
中年男性との交流
終わらない夢
取り囲まれた家
サキちゃん